ゲームのコラボ事例32選|飲食・IP・異業種の組み方

ゲームのコラボは、組む相手によって狙いも設計も変わります。Game Marketing Archive に蓄積された事例を見ると、コラボ相手は「飲食・コンビニ」「アニメ・他ゲームのIP」「アーティスト・有名人」「施設・観光地・スポーツ」「異業種」の5つに分かれます。ここでは実際に行われた24の事例を相手の種類ごとに整理しました。各事例のタイトルから詳細ページに移動できます。
- 1飲食・コンビニ日常の中でゲームに触れてもらう8件 2017〜2026年
- 2アニメ・他ゲームのIP相手のファンを呼び込む6件 2021〜2026年
- 3アーティスト・有名人人の力でゲームの外に届ける7件 2021〜2026年
- 4施設・観光地・スポーツ現地に足を運んでもらう5件 2021〜2026年
- 5異業種意外な組み合わせで話題を作る6件 2023〜2026年
- 20171
- 20201
- 20214
- 20224
- 20232
- 20242
- 20256
- 202612
アプリ 22件(59%)家庭用 9件(24%)PC 6件(16%) 海外の事例 0件

1. 飲食・コンビニ ── 日常の中でゲームに触れてもらう
全国に店舗を持つチェーンと組み、普段の買い物や食事の中でゲームを目にしてもらう形式です。購入特典にゲーム内アイテムを付け、店頭からゲームへ戻す導線が定番になっています。

- 【ウマ娘】KFCコラボ開始、ドジャースとスポンサー契約
- KFCとのコラボにあわせてコラボ衣装を公開し、同じ週にドジャースとのスポンサー契約も発表した
- 【原神】サーティワンコラボ、モバイルオーダー限定セット
- モバイルオーダー限定で販売し、店頭の混雑を避けながら公式アプリへ誘導した
- 【鳴潮】ピザーラとコラボ、ゲーム内の料理を実際に商品化
- ゲーム内に登場するピザを、実際の商品として再現した
- 【崩壊:スターレイル】スシローコラボで限定メニュー、グッズ登場
- 全店舗で限定ピック付きメニューとコラボグッズを展開した
- 【プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク】日清カップヌードルコラボ「カップヌードルのセカイ」
- 定番9品をテーマにしたオリジナル楽曲を作り、ゲーム内にも実装した
- 【にゃんこ大戦争】『日清焼そばU.F.O.』コラボ限定パッケージ発売!
- 限定パッケージの発売にあわせ、ゲーム内に限定キャラクターを用意した
- 【マリオカート】マクドナルド ハッピーミール玩具コラボ、複数回にわたり展開
- 2017年から複数回展開、ハッピーミール玩具でファミリー層に再接触
- 【FF7リバース】ローソンとコラボ、コンビニという生活動線で非ゲーマーに接触
- 全国コンビニでくじ引き施策、発売後1ヶ月弱の来店動機を継続させた
2. アニメ・他ゲームのIP ── 相手のファンを呼び込む
人気作品のキャラクターをゲームに登場させる、最も数の多い形式です。放送時期に合わせることや、原作ファンが楽しめる遊びを用意できるかで差がつきます。

- 【モンスターストライク】 SPY×FAMILYコラボ
- アニメ放送中に開催し、「アーニャの学力テスト」などのミニゲームも用意した
- 【白猫プロジェクト】エヴァンゲリオンが登場!完全オリジナルシナリオ
- 選択肢で展開が変わる完全オリジナルのシナリオを大きく打ち出した
- 【MONOPOLY GO】スター・ウォーズの夢のコラボがついに実現!
- 約2か月の長期開催で、世界観を取り込んだ限定コンテンツを展開した
- 【スト6】名探偵プリキュア!とコラボ、全4話のストーリー
- 格闘ゲームと女児向けアニメという意外な組み合わせで、全4話のストーリーを配信する
- 【Apex Legends】ガンダムシリーズとのコラボイベント
- 演出面まで原作を忠実に再現した限定マップで、既存層とガンダムファン層に同時に訴求した
- 【パルワールド】『ULTRAKILL』コラボの大型アプデ「スイートホーム」配信
- カルト的人気のインディー作とコラボ、機能改善も同時実装しコア層を再訪させた
3. アーティスト・有名人 ── 人の力でゲームの外に届ける
歌手やVTuber、YouTuberと組む形式です。本人がゲームに関わる度合いが大きいほど、ファンにとって参加する理由が強くなります。

- 【Garena Free Fire】Free Fire × BTSコラボ
- メンバーがデザインしたスキンを実装し、サイン入りポスターを抽選で配布した
- 【リヴリーアイランド】Mrs. GREEN APPLE コラボ
- メンバーとの共同研究で新種を生み、書き下ろしBGMをゲーム内だけで公開した
- 【荒野行動】バーチャルライブ「乃木坂46 LIVE IN荒野〜Valentine Special〜」
- メンバーが3DCGアバターで登場するバーチャルライブを、ゲーム内で開催した
- 【フォートナイト】星街すいせいとのコラボ開始、ビビデバエモートなど販売
- ホロライブVTuberとの異例のコラボで、「ビビデバ」のエモートを販売した
- 【Roblox】 HIKAKIN × Roblox × セブン‐イレブンのコラボキャンペーン
- ギフトカードの購入でHIKAKINさんのアバターアイテムがもらえる、3社連動の企画
- 【SOUND VOLTEX EXCEED GEAR】ホロライブ兎田ぺこらコラボ、楽曲4曲を追加
- 歌唱VTuberの楽曲をそのまま譜面化、アーケード筐体への送客も狙う
- 【PS5】BLACKPINK Lisaデザインの限定DualSense、セレブ起用の周辺機器戦略
- K-POPスターとの周辺機器コラボ、非ゲーマー・Z世代への訴求を狙う
4. 施設・観光地・スポーツ ── 現地に足を運んでもらう
テーマパークや城、スポーツの試合など、場所やイベントと組む形式です。ゲームの題材と相手の特徴が重なるほど、コラボに説得力が出ます。

- 【バンドリ!ガールズバンドパーティ!】富士急ハイランドがガルパ仕様に!
- アトラクションや園内放送をキャラクター仕様にし、ボイス付きのスタンプラリーを実施した
- 【ウマ娘】MotoGP日本GPのパートナーに、155m看板も
- ゲーム作品として初めて日本GPのパートナーに就任し、全長155mの看板を掲出した
- 【八月のシンデレラナイン】球場でも生配信でも、パ・リーグ6球団とコラボ!
- 始球式や会場限定ノベルティに加え、試合の実況生配信も行った
- 【ブルアカ】Jリーグとコラボ、20名がJ1全20クラブを応援
- キャラ20名をJ1全20クラブに1対1で割り当て、リーグ全体を巻き込む規模のコラボにした
- 【Ghost of Tsushima】実在の対馬市と公式コラボ、開発者が永久アンバサダーに
- IPを地方創生・インバウンド観光に転用、開発者を永久アンバサダーに任命
5. 異業種 ── 意外な組み合わせで話題を作る
IT企業や行政、出版社など、ゲームと接点の少ない相手と組む形式です。相手の強み(技術・信頼・媒体)をゲームの体験に取り込めている事例が目立ちます。

- 【ドラクエ】Geminiコラボ、渋谷原宿5カ所にモンスター像
- 街中のモンスター像と生成AIを組み合わせ、自分が勇者になる画像を作れるようにした
- 【都市伝説解体センター】千葉県警と初コラボ、TGSで啓発
- 偽情報を検証する作品の題材を、警察の啓発活動に生かした
- 【雨のちハレ女】るるぶとタイアップ、TGSで特別編集を配布
- 旅行ガイドの形式でゲームの世界観を紹介する冊子を作り、TGSで配布した
- 【モンスターハンターNow】Google Pixelとのコラボ 「#モンハンNowで消しゴムマジック」キャンペーン実施
- スマホの「消しゴムマジック」とAR撮影を組み合わせた投稿キャンペーンを行った
- 【Starfield】英国のエナジードリンク「Lucozade」とのクロスプロモーション
- スーパーの棚を使い非ゲーマー層に接触、SFと活力ブランドの親和性を活用
- 【DEATH STRANDING 2】ヤマト運輸と2度目のコラボ、発売日に小島秀夫監督登壇イベント
- 配達がテーマのゲームと宅配便企業が合致、2度目の継続コラボに
IPコラボの2つの型 ── 消費型と共創型
ここまでは組む相手の種類でコラボを分けましたが、コラボの「目的」で分けると別の見え方になります。MOTTOの佐藤基氏とTheSwampmanの横田雄士氏は、電ファミニコゲーマーのインタビューで、IPコラボを「消費型」と「共創型」の2つに整理しています。

消費型は、お互いのユーザーを交換する考え方で、世の中のコラボの約8割がこちらに当たります。共創型は、組むことで新しい価値を作る考え方です。『ONE PIECE FILM RED』×Adoのように、起用の必然性があり、相手の力を引き出せたコラボは、足し算ではなく掛け算になると語られています。
組むIPを選ぶときの目安
- グッズの購買層が厚いIPは、ゲームコラボでも売上が出やすい(例:『エヴァンゲリオン』)。
- 展開が少ないIPほど、ファンがコラボにお金を使いやすい。モンストで1回だけのミッキーマウスと、映画の公開に合わせて6回以上組んだドラえもんが対照的な例として挙げられている。
→ 詳しくは「IPコラボは「消費型」と「共創型」、FILM RED×Adoが掛け算になった理由【関係者インタビュー】」(元記事:電ファミニコゲーマー)
まとめ
コラボの成否は、相手のファンや利用者に「このゲームと組む理由」が伝わるかで分かれます。飲食やコンビニは接点の広さ、IPやアーティストは相手のファンの熱量、施設や観光地は現地に行く動機、異業種は話題性と、相手によって得られるものが違います。コラボ相手を決めるときは、自社のゲームの題材や世界観と重なる点がどこにあるかから考えると、設計がぶれにくくなります。
